【体験談】コミュ障が深夜コンビニバイト3年間、悪かったこと

当記事は連作記事・後編です。未読の方は前回『良かったこと編』をどうぞ

前回、私が夜勤コンビニスタッフとして働いた上で、良かったなと思ったことを書いた。

長々と説明した割に内容が薄いなあと自分でも思うが、改めてざっとまとめてみる。

思うに要点は以下の三つ。

  • 一人仕事だから気が楽
  • そこそこやりがいがある
  • 時給がいい

これらは確かに良いことだった。そこに嘘はないし、居心地よく働けたから3年も続いた。

3年も続けてしまった。

なんのことはない。これはアホの体験談である。

目次

前提:コンビニバイト長く続ける意味がない

居心地よくて、

気軽に働けて、

給料もまあ遊ぶには困らない。

フリーター経験のある先駆者達が散々注意喚起していることだが、居心地のいいバイト先は完全な罠だ。

改めて言うことでもないがコンビニ店員なんて何十年続けていてもキャリアとは見なされない。

加えて、実際経験してみた気持ちとして、キャリアなんぞ関係なく「あ、これ何の糧にもなってないな」と自分で思った。

参考に、強化されたと思うスキルを箇条書きしてみよう。

  • 大きい声が出せるようになった
  • お金数えるのが早くなった
  • 段ボール開くのがうまくなった
  • お年寄りのご機嫌伺いができるようになった(早朝のコンビニはシニアワールド)

できるだけ捻り出したけどこんなもんだ。

年単位で続ける意味があったか。

仕事上で自尊心が削られていく

小売業で働いている方々、特に現在コンビニで勤務されている方々にめちゃくちゃ失礼かもしれないが、挙げない訳にはいかない。

コンビニはどこにでもある。どこのファ○マに行っても大体同じものが並んでいる。

そういう店で店員として働き続けていると、まるで自分もそれら商品のような大量生産品のように思えてきてしまう。

これが例えば全国展開でも家庭量販店だったり、小売店でも個人営業だったりするならば、まだ自分の接客に意味が見出せるだろう。

来店されるお客様方も確実に何かを求めてくる訳で、それに応える工夫だってある。

けれどコンビニ行くのにそこまで身構えないよね。コンビニエンスじゃない。

延々と続く毎日定型の業務。こちらに目も合わせないお客さん。

もちろん「仕事は仕事として割り切る」のが正しい。しかもたかがバイトではある。

ならば、生きる上で幸福度を満たすのはプライベートでやるべきだろう。それができるのなら、だが。詳細は次項目。

副次:夜勤バイト、抜け出しにくい

人間、なかなか自分から環境を変えようという気にはならないものだ。

居心地のいい環境に身を置いてしまうとなかなか抜け出せない。

私は、それを変えるには強い意思力や、外部からの刺激による動機付けが必要だ、と思う。

そして夜勤コンビニバイト生活にはそれらを妨げる要素がたくさん詰まっている。

昼夜逆転を続けていると頭がバグる

私の友人(会社勤め)が、初めての夜勤勤務になってこんなことを言っていた。

「一週間ほとんど記憶がない、ずっと寝てた気がする」

彼はどちらかというと睡眠習慣などは融通が効く方だ。いつでも寝れていつでも起きれる。

そんな奴でも「ずっと寝てた気がする」、と言ったのはなぜか。

なんとなく何を言わんとするか私にはよくわかった。

当然、昼夜逆転した生活が直接体に良くないというのはある。

だがそれ以上に、現代人は時間のことを常に意識して生活している、てのが大きいと考える。

朝起きれば外に出たくなるし、昼間はバリバリ活動する

夕方になれば一日の終わりを感じ夜が更けると心が落ちつき眠くなる

健康的な生活とはこんな感じ。

人々は時間帯に合わせて動いている。

これが、夜勤生活ならばこうだ。

夜が更ければ外に出たくなるし、真夜中はバリバリ活動する

空が白めば一日の終わりを感じ朝日が登れば心が落ちつき眠くなる。

こんなん妖怪や。夜は墓場で運動会か?

これが休日にも影響を及ぼす。

人間は無意識に「今がこの時間だから、自分はこの状態」と思いながら生活しているものだ。

普通の生活なら、休みだからといって昼間っからごろごろ遊んでたら少々「やってしまったなぁ」と思うだろう。

晩から深夜〜朝方にかけて横になってて罪悪感を感じるか?という話である。

昼夜逆転は体内リズムだけでなく、時間の感覚を狂わせる。

仕事以外での人間関係が希薄になる

またまた真夜中の仕事だからこその弊害だ。

普段昼に寝る生活でも、頑張って起きてりゃ昼間だって活動できる。それはそう。

けれど、プライベートの人間関係というものはとかくその時のテンションに左右される。

たとえ夜勤勤務になる前から交友関係の広い人間でも、ちょっと疎遠になってしまうことは避けられないだろう。

遊びに出かけても、徹夜して外で遊んでるかのような疲労感だ。だんだん面倒になる。

ちなみに筆者は表題でもある通りコミュ障なので余計この影響を受けた。

末期には、ほとんどコンビニと家を往復しているだけの生活になった。何をやってるかわからない。

夜中外出てもなんもないから外に出ない

同じことからくるけどこれも相当大きい。

一番元気に活動できる時間帯、社会は寝静まっている。

家の中でもできることとは何だろうか。

不毛な時間の使い方をせず、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)を下げることなく、幸福度を高める手段はあるか。

真面目に考えればなんでもあるだろう。

令和に生きる私たちにとって時間と場所なんて大した問題じゃないはずだ、と思いたいが。

ところで昨今は、コロナ禍で家の外に出られず精神を病んでしまった人の話なんかは良く聞くところではある。

酷い話だが、陰キャならぬ隠キャ、インドア派の方々からすれば「ちょっとやそっと家の外に出ないからといって心病むとかパリピ貧弱か」なんて言われてたりする。

真っ直ぐ考えるなら「運動不足」「日光を浴びないから(=自律神経に良くない)」等々が、身体と精神に悪影響ってところだと思う。

しかしそれなら、夜勤とはいえ立ち仕事で身体を動かしていた私は、そこそこ健康だった筈だ。

自己管理能力を求められるインドア派

ことはそう簡単ではないのだ。雑に身体論だけで説明できないのでもう少し深掘りする。

仮説がある。家の中でできることって幸福度が低くなりがちではないか、ということ。

平たく言えば人をダメにする要素が多い。

紹介記事も書いてるが、私の場合はこれのような「いくらでも続けられる娯楽」に引っ張られた。

個人の気質にもよる。自分はソシャゲなんかは比較的ハマらなくて、そこそこ熱中したら辞めてしまう方だ。

だから「これはダメ人間になる娯楽だ」とか言ってしまえるようなコンテンツはない。

ないけれど、どこで何に引っかかるかわからない。

いわゆる自己管理能力。それがかなり求められる。

しかし先にも言った「時間の感覚が狂う」こととも関連して、私は通常の習慣から外れた生活上で自分を律するのは難しいと思う。

元々ダメ人間だから出来ないと思うだろうか?

学生の頃の夏休み、毎日みっちり計画的に活動できたという者だけ石を投げて欲しい。

自律心というのは真夜中暗い部屋で蹲っていて、突然湧いてくるものではない。

まとめ〜コンビニ夜勤バイトをしちゃいけない人種〜

この連作記事を書いてて、つくづく自分がしょーもない人間だなぁと感じられて嫌になっている。

総合して思うのは「でも別に意思力があれば回避できることじゃない?」てところ。

私は3年間で3つの店舗で勤務したが、そこで働いていた人は様々だ。

例えば学生で、たまに夜勤も入るよなんて人には全然当てはまらないだろう。

何か目指しているものがあって、その間の生活のために働いている人も違う。

結局のところ本人次第ではある。

しかしこの記事を書いている私と同じように「なんとなくバイト生活に入ってぐだぐだと抜け出せない」となってしまう人は一定数いる。実際いた。

酷い言い方だがそもそも、働かなきゃとなってコンビニなんてどこにでもある選択肢に行ってしまう時点で考えが足りてないのだ。

コンビニ夜勤バイト自体は誰でもできる仕事だ。

けれど、特に理由なく始めてしまうと自分を壊すことになる。

3年間本当に色々あった。楽しいことも辛いことも。

全部夜勤バイトのせいとは思わないが、最終的に筆者は精神科に入院する羽目になって退職した。

悪いことは言わないので、よく考えてほしい。

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この記事を書いた人

趣味は音楽鑑賞、読書、スマホゲーム。10代〜20代の方をターゲットに「日々の暮らしが少し面白くなる」記事が書けるよう頑張ります!

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